こんにちは、住宅アドバイザーの菅原です。

先日、株式会社LIXIL主催の「パッシブデザイン」に関するセミナーを受講しました。

現在、地球温暖化を防ぐための取り組みは世界各地で行われており、日本でも政府を中心として様々な対策が施行されています。住宅分野では、建築基準法改正による省エネ基準適合義務化、GX志向型住宅の新設などが計画されており、より高い省エネルギー性能が求められるようになりました。高い省エネルギー性能を有した快適な住宅づくりを提案させていただく上で、設計手法といった観点から、改めて勉強出来る良い機会となりました。

■パッシブデザインとは

パッシブデザインとは機械に頼らず、太陽の光や熱、風などの自然エネルギーを活かして快適な住空間をつくることを目指す建物の設計手法のことです。電気やガスの使用量を減らすことが出来るため、省エネで地球環境にも優しいということで、最近注目を集めています。

■パッシブとアクティブ

パッシブデザインのパッシブとは「受動的な、受け身の」という意味で、様々な分野で広く使われている言葉になります。例えば、空気の温度差を利用して換気を行う重力換気や、風圧の差を利用する風力換気などは「パッシブ換気」と呼ばれ、パッシブデザインのひとつです。パッシブデザインとは対照的な設計手法としてアクティブデザインがあります。アクティブとは「能動的、積極的」という意味でパッシブの対義語となります。パッシブデザインが自然のエネルギーを活用するのに対し、アクティブデザインは太陽光発電システムや蓄電池、高効率給湯器などの設備を活用する手法になります。

■５つの設計ポイント

パッシブデザインを設計する上で、以下の５つのポイントを抑えておく必要があります。

・断熱性

・日射遮蔽

・通風

・昼光利用

・日射熱利用暖房

これらのうち、どれか一つに特化するのではなく、全てをバランスよく取り入れることが快適な住空間とするうえで、とても重要になります。

快適に暮らしながら自然環境にも貢献することができる住まいがパッシブデザインの住まいです。家づくりを検討される中でのキーワードとして「パッシブデザイン」についても考えてみてはいかがでしょうか。